Interview
with participating local government chiefs

参画自治体首長インタビュー

埼玉県日高市
谷ケ崎 照雄市長

埼玉県日高市 谷ケ崎 照雄 市長

MEYER PLOFILE

自治体埼玉県日高市
氏名谷ケ崎 照雄(TERUO YAGASAKI)
生年月日1954年9月1日
出身地埼玉県日高市
本事業開始日2020年4月
楽器寄附ふるさと納税に参画した理由を教えてください

私は市長になってから、年に4回くらいのペースで、小学校で給食を一緒に食べながら生徒といろいろ話す機会を作っています。中学校では授業をやらせてもらったり、クラブ活動に参加させてもらっています。 その中で吹奏楽部に参加する機会もあるのですが、子どもたちから、「楽器が足りない」「古くなっている」「足りない分は自分で購入している」という話があり、楽器が不足しているという認識はありました。
そんな中、楽器寄附ふるさと納税という制度があるということを知り、担当者も是非取り組んでみたいという話を聞きました。楽器が手元に残るということもそうなんですが、子どもたちの情操教育になるのではと考えました。 ものを大切にする心とか、感謝の心とか、そういったものが養われるんじゃないかという気持ちもあり、参加させてもらいました。

実際に楽器寄附ふるさと納税を取り組んでみた感想を教えてください

ちょうど4月からの参加と同時に、新型コロナウィルスが流行り始め、緊急事態宣言で学校もお休みという状況になってしまったのですが、その間でも楽器の寄附が2件ありました。 その後学校が再開され、初めての寄附ということで贈呈式を行うことになったのですが、子どもたちからは「贈呈式だけではなく演奏会も一緒にやりたい」という希望がありました。 やはりクラブ活動もできず、全てのいろんな行事も中止になってしまいましたので、そういう希望になったのだと思います。
コロナ対策をしっかり取りながら贈呈式と演奏会を開催しましたが、子どもたちは非常にうれしそうでした。楽器を寄附いただけたこともそうですが、やはり「演奏ができた」ということが一番うれしかったのではと思います。
もし贈呈式がなければ、演奏の場もなく、3年生はそのまま卒業ということになってしまったと思いますので、思い出作りにもなり、演奏するきっかけにもなったので、非常に良かったかなと思います。コロナ禍での明るい話題作りにもなりました。

楽器寄附ふるさと納税の特徴はどんなところにあると思いますか?

通常のふるさと納税は、現金を寄附して税控除を受けるというものですが、楽器寄附ふるさと納税は、楽器という「モノ」を寄附して控除を受けるものです。 ただしそこには「モノ」だけではなくて、寄附してくれる方の「想い」がある部分が一番の特徴だと思います。
自分の思い出の詰まった楽器を、捨てるには忍びない、できれば有効に使ってほしいという気持ちを実現できるという部分で、非常に意義があると思います。

本事業は寄附者様を関係人口に繋げる目的もありますが、いかがお考えですか?

楽器寄附ふるさと納税を通じて寄附してくれる方は、「日高市を応援しよう」ということではなくて、「子どもたちの活動を応援しよう」という気持ちが大きいと思うんですね。
だからやはり、心のつながりというか、自分が楽器を寄附した学校がどうなっているか、どのように楽器を使ってくれているのかという想いがあると思うので、そういう想いを大事にしたいと思っています。
なので演奏会をやるとなれば、是非寄附者さんをご招待させていただきたいですね。そういうちょっとした取り組みが、その方の親戚や知り合いに伝わって、日高市を応援してくれる人が少しでも増えれば、非常にうれしいことですね。

楽器寄附ふるさと納税に今後期待したいことはありますか?

楽器を寄附いただくということだけではなく、子どもたちの情操教育というか、感謝の気持ちとか、今非常に不足しているのではと思う部分なので、そういう側面からも、どんどん楽器寄附ふるさと納税という制度が、多くの人に届けばと思います。
また、「リユース」ということを子どもたちに分かってもらうことも大切だと思います。不要になったらただ「捨てる」ということではなくて、「誰かに譲る」とか「直して使う」とか、そういうことも不足しているのではと思うので、そういう気持ちを伝える意味でも、どんどん広がってもらいたいなと思います。

日高市について教えてください

「自然に恵まれている」ということが、一番の魅力かなと思っています。川はあるし、高い山はありませんが、遠足やハイキングで登ったりできるところもあります。
引越してきた市民の方とお話する際、何が魅力で引越してきたのかを聞くと、10人が10人とも、自然に恵まれていて、安全で、子育てがしやすいまちだからとのことでした。地震もほとんどないし、水害もないし、かなり安心して住めるとのお話でした。
また、曼珠沙華の日本一の群生地と呼ばれており、毎年2週間で20万人以上の方が来られます。天皇陛下がいらっしゃった年には、1日に5万人という日もありました。
あとは歴史ですね。この地域は昔「高麗郡(こまぐん)」という郡が置かれていたところで、716年に「ここに高麗郡をおいた」という、ちゃんと「続日本紀」という国書にも由緒書きが出てきます。 1300年前にまちができたことを確証できる場所というのも、日本全国探してもそう多くはないと思います。そういう意味で、朝鮮半島とのつながりがありますので、韓国大使が赴任されると必ず高麗神社に参拝に来られますね。高句麗の末裔なので。
あとは「遠足の聖地」という宣言をさせてもらってますので、遠足が非常に多いです。来てもらっても困らないように、ハイキングコースやトイレ、避難場所等を計画的に整備しています。
ちなみに平成31年3月に、第1回日本国際観光映像祭の「旅ムービー部門」で最優秀賞を受賞させていただいたのですが、その映像のタイトルが「大人になっても遠足しよう」というタイトルなんですよ。
子どものころの印象って忘れないんですよね、大人になっても。思い出して、久しぶりに行ってみようってなるんですよね。一番感受性の高い時期の経験ですから。そういう小さいうちに日高市で思い出を作ってもらって、大人になって帰ってきてもらえたらうれしいですね。

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楽器寄附ふるさと納税実行委員会
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