Interview
with participating local government chiefs
参画自治体首長インタビュー

まず、今のふるさと納税制度がインターネットショッピング化していることですね。各自治体、納税額に対する返礼品の利率がどんどん上がって、本来は税金として自治体を応援するために使われるはずの部分が返礼品に変わってしまう。これはふるさと納税の本質からはズレているんじゃないでしょうか。

あるとき市内の中学校の子どもたちが楽器がなくて困っている現実を知り、その一方で使われずに眠っている楽器がある。でも、単なる物品の寄附では、なかなか広まっていかない。そこで、もうすこし後押しする何かがあれば良いのでは？と思い、楽器寄附ふるさと納税を始めることを決意しました。

本事業の主旨に共感いただき、信頼ある楽器査定を実施できる事業者様を探すことですかね。使われていない楽器を市が買い取り、その査定額をそのまま寄附していただく。

ここで重要になるのは「その査定額が果たして適切なのか」ということですね。そこで株式会社マーケットエンタープライズ様にとても強く共感いただけたことで、楽器査定業務にご協力いただいています。

市内外問わず多くの方から、「良くこの仕組みを考えたね！」というお声をいただいています。ありがたいですね。財政難と言われる中で、知恵を出して不要なものから、新たな価値を生み出したひとつの例だと思います。イノベーションです。

「ふるさと納税制度を健全に発展させたい」、「生まれ育ったまちや応援したいまちに寄附をするという本来の趣旨に沿った仕組を構築したい」という想いと、吹奏楽部の慢性的な楽器不足という現実。

導き出した答えは、寄附でした。

大切にしてきたモノに思いを込める"寄附文化"の醸成と、感謝の気持や楽器を大切にする"心の教育"。そして、新たに生まれる"つながり"。

楽器寄附からはじめ、楽器以外のモノへの展開も視野に「物納」によるふるさと納税を全国へと広げます。